2021/7/28 やがて老いたる人なれば

・祖母のお見舞いに行く。このご時世なので、しっかりした病室でのお見舞いは叶わず、療養ホームに行く車に乗り込む数分だけだったけれど顔を見、手に触れることくらいはできた。

・祖母は94歳、もはや自力で水分をとることはできなくなっていると聞いていたので枯れ枝のようなからだを想像していたのだけど、意外にも顔色は良く、言葉を発することはできなかったしわたしたち孫三人の顔をじっと見ていた。わたしが最後に手に触れると、冷たく薄い皮は昔とあまり変わっていないなと思った。祖母は泣いていたけれど、なぜ泣くのかはだれにももうわからなかった。

・直感的に、わたしたちのことが分からなくて情けなくて泣いているのかなと思ったが、祖母を含め説明出来る人はいないだろう。